2011年07月31日

「官僚は犯罪者」は世界の常識 高山正之

著者は辛口かつ切れ味鋭い評論で知られるジャーナリストの高山正之氏。元産経新聞記者。「アメリカ依存ではない保守」という立場と見えます。そして、この立ち位置がもっとも正しい姿勢と思う。

本書でも、日本は素晴らしい国で国民は一流だが国を蝕む勢力が3つある、として官僚・学者・マスメディアを痛烈に批判。特に官僚の成り立ちについての論がとても面白い。以下メモ。

・・・

官僚は明治期に生まれた。それ以前は、高い徳育を受けたサムライ達がその任に当たっており、私利よりも徳義が重んじられた。明治維新と共に足軽(一般人)が官僚に登用されると、他の国と同じように役人の腐敗が始まった。
明治政府のモラルの低さに愛想をつかした西郷隆盛や江藤新平は下野し、最後は殺されてしまった。明治20年頃には、それまで不要だった「官吏服務紀律」ができたが、ここには官僚の腐敗を戒める条文が並んでいる。

官僚というものは社会を維持する必要悪であり、ほうっておけば腐敗し、国に寄生するようになる。働かず、私欲に走る。だから米国では役人は最低賃金に据え置き優遇しない。優秀な者は民間企業で活躍する。

官僚機構をのさばらせると国力が衰退する。それを理解していたマッカーサーは、戦後、元老院・宮家を廃止したのに、官僚機構はそのまま残した。日本から力を削ぐための仕掛けだった。抑えるものが消えて権力のトップに浮上した官僚機構はそのまま肥え太って日本社会にタカリ続けている。

日本には「官僚は優秀で潔白」という虚妄があるが、日本の官僚が優秀だった実績はない。戦後の復興も民間の活躍によるもので、護送船団方式などは嘘。
レーダーやステルス、光ファイバー、パソコンのCPUなど、日本の技術で発明されたのに他国に技術を盗まれ特許を簒奪され、ノーベル賞まで持っていかれた事例は枚挙に暇がない。それに対し、特許庁も外務官僚も日本の成果が奪われるままに放置し何もしない。

官僚にとって日本国家は寄生する対象。宿主が死んでは困るので揉め事を起こさぬよう何でも穏便に図る。国家の威信などどうでも良い。尖閣諸島でも拉致問題でも、日本が毅然とした行動を取れないのは国家の寄生虫が蔓延っているから。
北京あたりで賄賂を受け取って豪勢な暮らしができればよいので、相手方の言うことは言いなりに聞く。どうせ自分の金ではないから、金で解決できるなら出す。

犯罪多発地区を抱える人口400万のロスアンゼルス市議会は議員15人で運営している。東京は人口比で言えば45人で足りるはずだが127人もいる。さらに区議も入れると2500人。区議の報酬は新人でも企業の部長級だが、たいした仕事はない。いかに国力を吸い取るか。

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身分が低く教養のない足軽が明治政府の要職に就くと、当時の知識人であった(元)武士階級は新聞を作り「この無教養で下劣な足軽どもめが」と政府を批判した。この、政府を見下す新聞の伝統が、変形して現在まで残っている。
朝日新聞は、日本は非道な国でアジアでたくさんの罪を犯した・・という立場を常にとり、「南京大虐殺」や「従軍慰安婦」など、捏造記事を量産しバレても訂正しない。

その朝日新聞とタッグを組んで自虐史観の蔓延に手を貸した御用学者の家永三郎、吉見義明、後藤乾一や、日本の歴史をゆがめた南原繁、網野善彦、藤原彰など、日本を嫌い、日本を貶めることに血道をあげる学者たちがある。

NHKは報道機関というより官僚。国民から徴収したお金で贅沢な取材用車両や豪勢な弁当をまかない短い記事を書くだけ。報道内容について中韓から抗議があると事実関係そっちのけで事なかれ主義に徹する。ジャーナリズムとはいえない。
(参考→NHKの正体―情報統制で国民に銃を向ける、報道テロリズム

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と、官僚支配・学者・マスメディアに痛烈な批判を加えています。「舌鋒鋭い」とはこのこと・・という調子でバッサバッサと斬ります。痛快です。官僚に国家の運営を任せる危険がよく判ります。

最近の政治状況を見ると、震災復興を増税の口実にしたい財務省に対し、政治の側から反攻が起こってきつつあるようです。我々は、この国のコントロール権を官僚たちの支配から国民に選ばれた政治家に戻さなくてはなりません。
なぜなら、現在のような危機(震災だけでなく、国家財政・少子高齢化・東アジアの勢力図変化など)の際には強いリーダーシップによる変革が必要ですが、官僚は仕組み(省庁タテワリ=天下国家の視点がない)から言っても、立場(そもそも官僚は国家の行方を左右する権利はない。選挙で選ばれ、失敗したら次の選挙で落とされる政治家と違い、国民からは顔も名前を見えないところでうごめき、失敗しても責任を取らずクビにならない)からいっても、国家運営のハンドルを握るべき存在ではありません。

読むべし!






posted by 武道JAPAN at 14:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書記録(政治経済) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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