2009年06月07日

日本人はこうして奴隷になった 林秀彦 【武道家の書いた本】

怒りの書。現下日本の状況に対する過激な怒りと嘆きと警告。
日本人論も数ある中で、これだけ徹底的に「ダメ出し」するのも珍しい。

著者の林さんは、齢七十を超える教養人で柔道師範。若くして独・仏に哲学を学び、劇作家として数々の作品を生み出す。

18年間オーストラリアで暮らし2年前に帰国したが、「帰国して知った。日本の現状のすべては、目に余る後進性に彩られている。いつの間にか日本は世界でも相当下位の後進国に転落している。(中略)すでに日本人とは呼べない無国籍状態の中で、他民族の奴隷になっている。」と驚き、「この国の終わり」という本を発表(こちらはまだ読んでない)、続いて書き上げたのが本書である。

何も考えず鵜呑みにする軽佻浮薄で哲学のない日本人を罵倒し、日本をダメにするインチキゲンチャー(似非教養人)を批判し、日教組を解体せよと叫ぶ。

全体的に怒りの感情に押されて過激な言説を連ねているが、けして自虐史観などではなく祖国への愛ゆえに怒っているのと、思わず「ううむ!」と唸らざるを得ない鋭い視点を見せてくれる良書。

少々読み手の力量を問われる部分もあると思う。
この真摯な警告を、他人事として受け流すようでは仕方ないし、「日本はもうダメ」と言われてそのまま「そうかもうダメか」と絶望するような人も読まないほうが良い。

以下メモ(メモはするが、この本は実際に読んだほうが良い。価値がある)

・日本民族はいまや他民族の奴隷になっている。日本列島は養豚列島だ。民族滅亡は、もはや不可避。

・日本人は「人間中の異種」である。その事をハッキリ自覚しなくてはならない。白人と同じ土俵で勝負をするな。連中とは「悪の強さ」の桁が違う。

・グローバル社会は皆が同じ教室に入って共通一次で同じ基準で競争するようなもの。その中に異質な生徒が一人(日本)。異常に寛大で桁違いに欲望が薄く、和を重んじ弱肉強食という世界の常識を知らない。戦争の何たるかも本当は知らないのに、挑発されて慣れない暴力をふるったため数年落第もさせられた。きわめて優秀な答案用紙は隣の生徒にカンニングされている。

・このような学校は自主退学すべし。外面はともかく、国内では自由だの民主主義だのというお題目は捨てて、不文律と慣習法の国体に戻せ。儒教、武士道、禅、陽明学にも「自由」という概念はない。

・日本人にも日本語にも「論理」がない。日本語は論には合わず、歌に合う。

世界=論理
日本=情緒

英語=ロジック
日本語=オノマトペ(擬声語・擬音語)

英語=気温が下がりましたね(客観)
日本=寒くなりましたね(主観)

・世界は「哲学」「思考」の戦場と化している。論理的に自己を他者に説明でき、相手を折伏できなければ勝てない。

・日本人はバカヅラ。西洋人はワルヅラ。
日本では何も考えずつるむ、群がる、仲良くする=バカヅラで安心。
西洋では群居する事は個人の領分の侵しあい、戦い、競争=ワルヅラが生き残る。バカヅラは得体が知れず怖い。

・日本には哲学がない。
ギリシャに代表される西洋では奴隷を持つ習慣が長く労働から解放されてヒマ。自然も変化が少なく、人々の話題は深く考える事・理屈に発展した。
日本では稲作に忙しく、四季がめまぐるしく変化して考える時間も習慣もない。天気の事を話題にしておればOK。しかも民族性として飽きっぽく、じっとしておれない軽重浮薄な面がある。物事を執念深く突き詰めて考える事に向かない。
言語さえ捨て去ってどんどん変化してゆく。江戸時代に書かれたものを現代日本人は、ほとんど読めない。日本語の平安期〜現代の変化に比べれば、西欧の中世〜現代の変化などわずかなもの。

・情報の鵜呑みだけは絶対にしてはいけない。一生勉強し、自分の頭で考えよ。

・元来が異質で分裂している人間同士の、より深い分裂と対立を防ぐものはコミュニケーションしかない。日本のような均質社会では、これが不要で発達しない。

・日本には四季があり変化に富むと言われるが、千年一日の如くそれが繰り返すのみ。他民族との命懸けの闘争が日常茶飯だった世界と違い、過去のパターンを記憶しておれば未来に対処できた。長老の話を鵜呑みにして、自分の頭で考えない。物事の本質を深く突き詰める問い(What ,Why)がなく、でどうすれば(How)しかない。想像力がなく、鳥瞰図的視野を持てない。

・こうした日本と日本人の限界の根底が世界にバレ始めている。
この200年あまり、列強は肩慣らしに日本を手玉にとってキャッチボールをし、次のノック練習であちこちにかっ飛ばした。そして今、最終試合が始まった。

・人類が滅びつつあるときに、我々しか世界を救う民族がいないのに、真っ先に滅びてはならない。







posted by 武道JAPAN at 00:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書記録(社会歴史) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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